アナログとデジタル
「アナログとデジタルの違い」と言われて、とっさに答えられるでしょうか?
ただ、通り一辺倒の答えというのはなく、いくつかの言い回しができるのだが、
ぼくならば、「アナログとデジタルの違い」は、「連続か不連続か」と答える。
例えばデジタル時計だが、表示の仕方にもよるが大抵は1秒きざみである。
0時0分0秒の次は、0時0分1秒で、その次は0時0分2秒で、その次は・・・となる。
しかし、もっと細かく刻んでみると、0時0分0秒の次は、0時0分01秒であり、
更にもっと細かくなると、0時0分001秒、いや、もっと細かく・・・と際限なくなる。
これ以上の話は数学の話になってしまい、ぼくの手には負えないのでやめるが、
ほんとは連続しているものを、どこかで切ってしまうというのがデジタルということ。
ぼくは仕事柄いくつかの計測機器を使うのだが、
以前はアナログ派だったが、最近ではすっかりデジタル派と変節(?)しつつある。
なぜかと言うと、デジタルというのは数字がハッキリするので、
報告書などが作成しやすいのである。
そんなもの、アナログの針を読めばいいではないかと思われるかもしれないが、
結局自分でどこかの数値で区切らなければならないので、面倒だし正確性も怪しい。
いや、むしろアナログは大雑把であり(悪い言い方をすれば、いい加減)、
それこそが実はアナログの特徴なのである。
もう少し、計測の話を例に出すと、家庭用の電源電圧を測る場合、
これはもう、100Vと200Vしかないので、どちらであるのか分かればよい。
アナログだと、大体100Vもしくは200Vの近辺に針が触れ、どちらか瞬時に判断する。
しかし、これがデジタルだと、101.6Vとか99.7Vとか表示されるので、
一瞬イラっとなる時もある。
100か200か分かればよいのであり、そんな細かい数値なんかいらないよって。
ただし、場合によってはこの正確性も必要なときがある。
電気は電柱のトランスを経由して100Vに変換され送られてきているのだが、
まれに、電圧が若干高くて、負荷機器にエラー表示がでるときなどは、
正確な値を計測して、東電になんとかしてもらわなければならない。
(だって、電気を送っているのは東電ですから。作るのも東電。売るのも東電。)
また、屋内配線のやり方がひどくて、電圧降下が若干大きく機器に影響が出る時も、
その状況を知るためには、正確な値が必要となってくる。
ここまでの前提を踏まえて、時計の話になるが(笑)、
日本時間は日本全土に共通であるが、
そこに住む一人一人にとっての意味は全く異なってくる。
時間というのは一人一人の人間の「概念」であって、絶対的なものではない。
それぞれがそれぞれの生活に合わせて利用している、ひとつの「指針」である。
例えば、ある人にとって午後の3時(15時)がとても大切な約束の時間だとすると、
その15時0分0秒というのは、特別の時間であり、絶対に遅れることはできない。
そうすると、その人の思考回路というのはかなりタイトに15時0分0秒を意識するわけで、
どちらかというと、デジタル思考ということになるであろう。
しかし、例えば1日がかりの仕事をしていて、
「今何時?」「今3時2分前かな」「じゃあちょっと一服しようか」なんて場合は、
今の時間が正確に3時何分前であろうが3時を少し過ぎていようが、どうでもいいのである。
大体3時位ということが分かればいいのであって、これはアナログ思考である。
これはあくまで、ぼくが個人的に思っていることなのだが、
世の中、そんなに分刻み、秒刻みで動いている人はいないだろうし、
頭の中ではアナログ時計の針が無意識のうちに回っているというのが、
一般的な傾向ではないだろうか。
だから、時計はアナログの方が見易いというのは、むしろ当然のような気がする。
腕時計の表示がデジタルであっても、それはあくまでデザインであり、
デジタルの数字を見ながら、頭のどこかでアナログに変換しているはずである。
ぼくは腕時計をする習慣がないので、時間はいつも携帯の表示を見ている。
デジタル表示だが、数字そのものを読んでどうこう判断することは少ない。
大体今何時ごろかが判ればいい訳で、
ああもうこんな時間か、ほんとに時間の経つのは早いなあ、という毎日の繰り返し。
1日をもっと計画的に過ごすお方であるならば、
尚更アナログ時計で、今どの時間帯にあるのかという概念が必要となるであろう。
デジタルはピンポイント、アナログはもっと視野を大きく持つ時。
デジタルは具体的だが、アナログは概念。
よほど時間を具体的に区切る仕事でない限り、
アナログの方が自分の中の時間の概念を捉えやすい。
以上、アナログとデジタルの話はいつか書こうと思ってましたが、
最近の川島さんの「アナログ時計はいいなぁ。」に刺激を受けて書いちゃいました。
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